軽くて持ち運べるジュークボックス

大学や専門学校に入ってから、セミナーやワークショップを開いたら、そこでのハードルはかえってフラットになることもある。逆に、そこまでそのことばかり考えていたのかもしれない。長所はコップの水に例えると、ある分野ではすごく発達するが、逆の分野は少なくなる。得意な分野とそうでない分野ができる。それでも、再びコップを傾ければ、能力が変わってくるかもしれない。
難関と呼ばれるところでも、そこで何がやりたくて、またどういった場合に協力すればいいかを考えると、だんだんと、目的を形にするようになる。
Googleで検索したことだけでなく、それと自分の体験や価値観を踏まえて、過不足を計って目標を決めてゆく必要がある。検索エンジンが生まれたての頃は、登録ロボットが、仮想空間に論文やファイルをプールすることができるという、既存の広告やメディアに寄らない中立地帯だった。そこでは、自分が知っている知識が少しでも役にたつノウハウに変えてゆこうとした。その中でもキーワードによる収益化モデルができると、企業もこぞってSEOに参入した。競争相手が増えるとキーワードから得られる情報が多すぎで、どれが本当かわからず、また判断する基準も定まらなくなった。そこで、自分がその指標になりたいともいうわけにもいかない。データの山から規則的な情報を探し出す。例えば、CDプレイヤーの曲が全部で5曲あれば、2/5という記号があると、現在は2曲目であと3曲ということがわかる。もっとも、全部の曲に興味があれば、そういう数字はなくてもいいかもしれないが。ところで、初めてウォークマンで知人のお気に入りの曲を聞こうとしたに、曲の再生を表すplay(演奏)と楽曲名や残り時間を映すdisplay(表示)の違いがわからず、真面目にdisplayを押しても音が出ないとウォークマンを持っていた知人に聞き返したことがあった。するとデジタルのリモコンが蛍光色になり、アルバム名と楽曲の再生時間が流れてきた。それも、どうして右から左に流れるのか、流れて見えなくなると次に何の文字や記号が出て、どんな音やスイッチが鳴るのかが妙に気になった。再生が▶︎で停止が■だよと教わった、何だかとても遠回りしたような気がする。個人的には停止の■より、次にまた聞き直すかもしれないのでpauseの方がいい、だんだんと待機時の電池がなくなっていくのが少しもったいない。

それでも楽曲をキーワードで検索するシステムは、現状図書館くらいかもしれない。図書館のCDは歴史的な名盤や、読者にリクエストされた楽曲が多い。図書館では施設のスタッフに聞くこともできるけれど、CDの棚のボリュームやラベルから、端末にキーワードを流し入れる。体系的な知識や、体験がなければ、検索結果は思わしくないか、新聞や雑誌を少し薄めたようになる。近年では都市圏を除いて地方のオアシスになっていたTSUTAYAが少なくなってきている。多くのメディアやCDがあったとしても、どうしてそれを選ぶのかが検索してみないことには、明らかにならない。ソフトウェアがたくさんあってもその使い方がわからず、またどこからどう読めばいいのかもわからない。ある時何を聞こうか迷っていてTSUTAYAでは音楽数珠繋ぎという、店員のおすすめのメモ書きから、1980年代のディスコの曲を聞いてみた。それまではJPOPしか聞いたことがなかった。ユーロビート形式で、100曲くらいあったものの、どれがいいのかは分からなかった。それでも次にどんな曲になるのかが気になって、繰り返し聞いているとメッセージの組み立てがはっきりしていて、リズムが脈拍に近いものが聴きやすいことがわかった。最近ではアソビシステムのきゃりーぱみゅぱみゅという歌手が、聞いている人にオノマトペと歌詞のフォントがくっきりして聞こえるのだそう。そういった意味では、きゃりーぱみゅぱみゅは検索に適しているのかもしれない。そのディスコの楽曲をニコニコ動画にキーワードを入れると、原盤のCDを懐かしむユーザーがいた。そこまで人気ではなかったが、リズムを加えたり、アレンジを効かせたもののテンションが上がっていいけれど、元のテンポの曲が馴染んだ。カバーソングが多いものを1曲でも多く知っていれば、カラオケでの相手の盛り上げ方も変わってくるかもしれない。ジュークボックスは、構造がポップで、それでいて場を陽気にさせる。こういったものは、日本では生まれにくかったかもしれない、おもちゃというより暮らしの一部になっている。MIDI音源ならスーパーや店舗のBGMにもなっていて、この口笛のような曲が何だったか気になるという場面もある、そういった時にはメロディーから歌詞の特長的なキーワードをすかさず検索することで、その曲の歌詞やメッセージ性をより知りたくなることもある。歌詞と文章は異なり、まるで詩のようだ、まずはどの曲が該当するかを当てておきたいところだけれど、その曲が誰に似合って、詩には現れない秘められたアドリブにも可能性があるかもしれない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です