温度と個体

ブロワーファンを12ⅴにしたところ、USBにつないだ5vのときより風量は大きくなったものの、音が存外大きくなった。音が掃除機のように大きいだけで消費電力はそこまで上がらない、おそらくブロワーファンの羽の空気抵抗がじゃっかんあるためだと予想される。消費電力の割に風力とノイズが大きいので存在感がある。逆に風量の割に消費電力がすくなく音が静かな扇風機では、無印良品のサーキュレーターがある。この場合、扇風機の羽が3つで流線形になっているだけでなく、風の幅がブロワーファンより太く広い、川に例えると、急流で細い川幅と、ゆっくりでも広い川幅があるとして、もし運ぶ液体の送料が同じと仮定すると、早く細いか太くゆっくりかの用途の違いがある。とはいえサーキュレーターもいいところばかりでもなく、広い風の動きで効果的に基盤が常温にもどるけれども、周りの温度まで下げてしまう。風量を強から弱にすると気にならなくなるが、CPUの温度もやや上がる。風の音があるていど抑えられれば、ピンポイントで基盤を常温に戻せればと理想的ではある。

電気を熱に変える試みは存外に暖かかった、かつては電子レンジでも食卓から温もりがなくなると思われていたが、電熱線はそれよりは出力が弱く、とろ火に近い。しかしながら、熱に耐えうる素材が存外少なく、熱の通りがよくなくても水やガラスが必要になる。ガラスは熱に強くなおかつ向こう側が透明で観察しやすくなる。それだけでなく、ニクロム線は水に直接触れると錆が溶け出してしまうので、ガラス管は水だけでなくニクロム線自体を清潔に保つための工夫でもあった。そのうえガラスは電気を通さないので、回路がシンプルに整う。このように耐熱用にするには、ほぼガラスの容器を用いるしかなくなるが、ガラスは丈夫で水や電気を通さないが、唯一衝撃に弱いという弱点がある。ステンレスの二重タンブラーがトールサイズであるのは、ガラス管がすっぽり収まる高さで、なおかつ暖かくなった空気は下から上に登るので、熱を閉じ込めるのに適していた。容量は250ccほどあり、USBケーブルにつないでおくと半日くらいでカップラーメン1杯分のお湯が温まる。USBケーブルの向こうに湯気がでるのはなんともいえない温かみがあった。またシリコンラバーヒーターは椅子のシートの布地の下に敷くと小型で省電力のホットカーペットになる。とはえ、小型のホットカーペットでも長時間付けていると温度が一時的にあがるので、熱に強い人工革やシリコンが必要になる。

ペルチェ素子は、秋葉原の電熱線のパーツショップで見つけた、店頭には乾電池につないだスイッチを押すとボタンの周りがひんやりするというものだった。そのころにはなにかものの温度を冷やすには扇風機で風を当てるか、銅管にポンプで水を流すくらいしか選択肢がなかったので、第三の選択肢が見つかった、熱に強くて電気を通さない材質は、意外に少ないが、熱は最大でも平熱くらいで構わないので、電気を通さない物質なら身近にあるビニールやプラスチックも使うことができる。二重タンブラーは熱を通さない物質は金属より空気という発想で鋳造されている。外装はステンレスになるとしても回路の部分には身近なものでも基盤を平熱に戻すことができる可能性を秘めている。

ペルチェ素子にブロワーファンを付けることで、排熱が効果を発揮するようになると、温度が水が凍りになる氷点下に近づいてきた。本来の目的は、熱くなった基盤を常温に戻すことという点は変わらないけれど、もし冷蔵庫がDIYできれば省エネにつながる。ブロワーファンの風切り音は残っているが、デジタル温度計の温度は冷蔵庫に近づいている。手で触るとひんやりしているが、それが季節外れの霜になるにはそこに実感が必要だった。一晩おいてタンブラーとペルチェ素子を開けてみると、水はまだ液体のままで、温度は-0.3度、ペルチェ素子自体は-7.5度くらいには冷えているようだけれど、部屋の空気と混ざって中和されているようだ。一晩冷やされた水のなかになにか個体が混ざっている、手に掬ってみると薄い円盤状の氷だった。温度計で0度近くになっても、実感はわかないが、水が個体になってようやく腑に落ちた。ここから必要な電気を確保しながら、ブロワーファンの電圧を調整して音を静かにしながら、じっくりと氷を作ってみると、普段冷蔵庫で1時間くらいできるドリンク用の氷と成分的には同じだけれど、電子工作のパーツからお湯や氷が生成できることで、より身近で実用的な用途が見いだせると思う。また、水冷用の銅管をタンブラーに入れて冷やしたりするために、液体でなくジェル状の保冷剤を冷やすようにすればこぼれる時のリスクが軽減されそうでもある。蓄電池からコンセントになり、ブロワーファンは電圧が5vから12ⅴの範囲で調整できる昇圧・降圧モジュールを活用して、USBだけでなくDC端子からオリジナルのケーブルを作っていく。

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