工夫の素描から

デジタルの線はもともとアナログのデッサンを抽象化したものだった。AIも自動化というよりはデータの蓄積と参照という意味合いがある。講演を聞いていると日用品の活用方法と伝統の共存がある。例えば蕎麦はカップラーメンでも、または蕎麦屋にもいったことがあった。どちらにも良いところがある。カップラーメンの蕎麦にインスタントの薬味を足して、栄養バランスを取ろうとしたこともあった。納豆のたれには、醤油の他にみりんと砂糖が入っておりバランスが取れている。漫画や同人誌のコミックマーケットにもキャラクターがあるなかで醤油へのこだわりを冊子にした珍しい例もあったが、僕はどちらかというとそこまでこだわりはなかった。図書館の本も公民館という箱ができるまでは、海苔箱に貸本をいれるワゴンが街を巡回していたという。それがバーコードになり、Googleが普及する前に図書カードがデジタル化したことが印象的だった。図書カードに借りた本が重なることもあるが、デジタル化すると貸出中のタグが付くリストが比較的良く読まれている様子が伺える。

スーパーマーケットがイオンモールが多くなってくると町の景色が地方でも都会でも似ているようになる。主観的な地図を描くと、駅と日用品の商店街と住宅があるという縮尺より感覚的なものになる。鰹節の厚削りを袋で買って、だしを取ると意外にも淡泊な味がした。とはいえ鍋には水をためてぐつぐつ煮込んで、布巾とざるで濾して、そのスープを調理の引き立てに用いる。インスタント食品にも伝統的な昆布だしや鰹だしの風味をベースに作られており、自然食品だけでなくインスタントにも合う。醤油を生醤油で使うと塩辛くて角が立っている、蕎麦つゆやおでんやすき焼きなどでは醤油をベースに砂糖とみりんを加えて味を円やかにする。データから逆算すると減塩、健康志向というキーワードから読み解くということもできる。すでに定着した伝統が無条件に正しいということもなく、またデータはそれが合っているかどうかという観点から見比べやすい。醤油は和風の特徴的な調味料になっているが、それは初めから定着したものではないようだ。明治時代に味噌の上澄みだった調味料が一般的になったもので、それ以前には梅干しと鰹節などに料理酒を煮詰めた煎り酒が用いられていた。

鰹節も花かつおのように薄いものでは、そのまま煮詰めるとえぐみがでるので、さっと煮だすことであっさりした味付けを取るけれど、普段だしを取らないので一般家庭では習慣づけが難しい。例えば、おでんを食べたときに昆布の束と大根を煮込むことで味を出しているものがあった。鰹節も厚削りであれば、一度だしを取ってから、その残りからでももう一度だしが取れる。とはいえ、水で煮込んだ厚削りはほぼ味がスープに溶けて、だし柄からは味があまりしなかった。そこで料理酒で厚削りのだしを取ると、すこし味は濃くなって、だし柄にも味が残っている。市販のめんつゆはやや味が濃厚で、味付けでなく具材を充実させればその限りでもないが、献立を立てることがおっくうになる。手早く作れて、アレンジがしやすいようなレシピを想定している。

書店の雑誌にトートバックが付いていてそれが出かけるときに日用品を出し入れするエコバックの代わりになると思っている、またUSBケーブルの端子のプラスチックカバーを揃えに東急ハンズに出かけると、新世紀ヱヴァンゲリヲンの等身大のキャラクターのキャンペーンが展開されていた。それをテーマにした工具や収納容器のキャンペーンも併せて行っていた。ハサミやペンチにキャラクターやロゴが追加されているグッズもありそうでなかったもので、欲しくもなったが。すでに自宅で使っているペンチやハサミの存在感が思い起こされた。ガムテープやダクトテープは布製の手でちぎって貼れるものにしている。それでもハサミで袋を開けると取り出しやすくなったりと便利なこともある。トートバックや収納容器が増えてもすでにあるので、なにを入れていいかという悩みもあるが、レジ袋の代わりにトートバックを使うこともあり、ありそうでなかった試みだった。

レシートは熱転写プリントという、インクがなくても印字ができる特殊なプリンターを使っている。とはいえ流通に用いられるPOSシステムの読み込みは画像認識でなく、データの手入力で行われているという。一方でバーコードの読み取りは2000年前にも実用化されていた。数字そのものでなく、その成り立ちを想定することはデジタルというよりはアナログな作業になる。部屋を掃除するのに雑巾での水拭きによって拭き掃除をすることで、掃除機を掛けることより部屋が整理されるという。フローリングが傷つかないようにゴムの脚を付けたり、カーペットを敷いたりしているが、雑巾で床を拭く習慣を付けることで、散らからなくなるということもあるかもしれない、たまに身の回りの所在がわからずに戸惑うこともある。そういったときはひとまずは落ち着いて、前後の状況を確かめる。

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