パスタと雨宿り

今年は雨が多いようだ。少し散歩に出るくらいなら少々ぬれるくらいだけれど、出かけるでも顔を出さない太陽にだんだん違和感を覚えてくる。気温は30度を超える時が少なく汗をかかずに済んだ。家に閉じこもっていると気分転換ができなくなる、家にいながらにして思索を巡らせるものを考えてみたい。
パスタはフライパンでリゾットを茹でるような感じで水を足していく。
パスタを使った焼きそばかと思ったら、リゾッタータという調理法がイタリアにあるようだ。スープを足しながらだんだん柔らかく茹でる加減を調整ができる。以前まではパスタを2Lくらいのお湯と大さじ2杯くらいの食塩で茹でていた。パスタは半分に折ると、フライパンに収まる長さになる。そこで、フライパン片手にグツグツとパスタと15分くらい煮えて柔らかくなるのを眺めていた。キッチンにipadを持って来れば、ちょっとした30分番組が観れる。ニンニクを油で炒めて、パスタを柔らかくして茹でる。そこに玉ねぎをみじん切りにして、パスタソースに絡めて出来上がり。というシンプルな調理法にしたかった。ところが玉ねぎを先に入れると、飴色になるまで炒めた方が甘みが出たり、玉ねぎを切ると涙が出たりと、フライパンとまな板だけで調理できるのに、いろいろと試行錯誤があった。パスタ一つとっても芯が残るアルデンテがいいのか、それともフライパンで焼きそばのように焦げ目をつけた方がいいのかとバリエーションが広がる。

もともとカルボナーラはイタリアの炭焼き職人が即席で作った簡単な料理だったようだ。卵とパスタとベーコンとコショウだけで、なぜか充実したメニューが出来上がってゆく。less is moreというシンプルさを豊かに見せる言葉がある。いつも積み重ねに逆らって嘘をうまくは言えない、どちらかというとうどんは揚げ物があった方がスタミナが出る。それでもパスタになると、イタリアらしさをフライパンで再現したくなる欲求に駆られる。それでも、市販のパスタソースはミートソースとトマトソースが多く、リーブナブルでもメニューが少ない。ここに具沢山にすると、鍋焼きうどんやラーメンの方が美味しそうになってくる。麺だけにこだわらないけれど、あり合わせのもので満足を得られればそれに越したことはなさそうだ。
餃子もパスタも紀元前からある栄養バランスの底にあるようなものだった。ただ、餃子の場合はニラとニンニクが、パスタはトマトが味の方向性がある程度固まるような気がする。もし餃子にニンニクの代わり、またはパスタにトマトの代わりがあればと想像する。ニンニクの皮を剥いてを一欠片かじってみると、かなり刺激的な味わいがあった。山で遭難誌かかったときにニンニクがあると気力が回復するのだという。保存するのにも冷蔵庫に入れなくても腐らない。玉ねぎと並んで半年くらい持つこともあるようだ。球根の生命力の強さに驚いた。それでも調理すると保存しにくくなる。皮が付いている状態が保存に向いていそうだ。ニンニクは口臭があるので、あまりたくさん食べられない、緑茶やミントが口臭予防に役立つという。
みじん切りにするだけでチャーハンから味噌汁や、カレーにも応用できる。野菜の中で葉物は傷みやすいものの、漬物や納豆や味噌なら保存が効く。味噌は油で炒めたり、胡椒などのスパイスをかけたりすると和風っぽさが中和されるような気がする。ともすると野暮ったいと言われる味噌でもスパイス一つで味が変わる。味付けは濃いものでも薄いものでも同じ。という体験が身についてくると、多少焦げたり、手順を間違えたとしても毎日の献立にモチベーションができる。子供の時は炊飯器に水を張るのがなぜか慣れていた。気持ち3号の目盛りより少なめに水を入れると硬めに炊ける。密かなバロメーターだった。共同生活になれば、感覚的なものを計量カップ3杯の水を入れれば大丈夫と言ったようなモノサシが必要になりそうだ。でもそれが板につくまでの慣れも必要だけれど、パスタのように直感的なイメージと無駄を省いた先にある充実感も合わせて持っておきたい。パスタは米に比べると半額くらい安い、パスタだけを食べていると、市販のソースが少ない分、栄養バランスが整わなくなってくることもある。どこまでが我慢でどこからが工夫かという見分け方が必要だと思った。
それでもパスタがうどんやそばと似た方法で、和風にも調理できて保存が効くことがわかると少し開けて気分になってきた。それでも部屋の明かりは外の日当たりに及ばない。雨の日は街にアーケードがあっても、自分でできることを見つけてゆく試みができるチャンスとも考えられる。ものは見方次第で変わることもあるけれど、どうにもならない条件もある。男性の料理は、必要な分だけを要領よく作る事を目標にしてはいるものの、ついついもう一つの可能性を追求したくなることもある。頭で考えて悩んだことでも一口かじってみるとスッとモヤモヤが解消されることもある。
 

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