イメージを組み立てる試み

レゴブロックにはイメージを補うようにパーツが凹凸でできている。もし、レゴブロックにカーブの面を付けたパーツがあればそれだけで表現の幅が広がりそうだけれど、イラストのようにもともとが平面、それが三次元的に奥行きを加えられたものだとしても、小さな箱のような単位でできているとしたほうが分かりやすい。もしARゴーゴルがあったとしてもその目の前に広がった仮想空間では、三次元的な制約があったほうがフィクションを受け入れやすい。それにしても、もともとはファミコンやインベーダーゲームのドット絵だったものにプレイヤーが想像を巡らせるためのデバイスとして、ARゴーゴルがあるというイメージは今でも斬新ではあるものの、ソードアートオンラインではそれがある種の仮説として提案されていた。ARゴーグルもスマートフォンをゴーグルに貼り付けたものでも代用されたものもある。
レゴでもそこまで装飾的なお城などを触ったことはなく、歴史の資料から補って考えることが多かった。その中でもセゴビアの水道や、やや華奢なイメージではあるものの、元は水が上から下に流れる習性を使って、水源から都市部にかけて緩やかに傾斜している。アーチの部分は負荷を分散するための仕組みだけれど、石組みにすると、石自体が重く動かしにくいので、実際の積載重量に比べるとやや素材が多くなる。現代では鉄筋コンクリートの橋ができて、橋桁の間には公園や駐車場ができるくらいスペースが広い、それでも橋桁はあらゆる建物の基礎のモデルになるので、多くのデザイナーによって踏襲されてきた。それは、ゲームの3次元の空間でも、アーチが使われて、ドット単位で凹凸がある軽量化されたデジタル画面でさえ、階段の半分のブロックと、石や木の四角いブロックと組み合わせてアーチや吊り橋に見せている場合もある。しかし、日曜大工では木をカーブを描いて加工することは難しく、手間と計算を要する。実際の用途では、素材と素材が協力して、あたかも一体であるかのように組み合わせること。とすると、実用的には一つずつ箱を積み重ねたり筏のブロックを繋げたりしても橋にはなる。

また、もし洪水などで橋が流されてしまっても、またすぐに再建できるように、あえて筏と橋桁をパーツで組み合わせたという事例もある。西洋の石組みの歴史ある建築に対して、東洋の木組みと四季や風土に合わせた佇まいの対比。西洋では地震や洪水のリスクが少なく、自然を切り開いていく感じがある。それでも、もともとヨーロッパが未開の森で、英文の均整の取れたゴシック体のフォントHelveticaは、有名なスイスの原住民に由来する。英語とフランス語の区別が曖昧でドーバー海峡を経て船で交易していたガリア人とゲルマン人などは、丘の上に自然の要塞を作っていたという。その北には北欧神話で有名やケルト民族が住んでいて、肥沃で温暖な地域に加わろうとしていた。そういった中でイタリア人は温暖な地域に住んでいたものの、原住民のように体格に優れず、またノウハウではギリシャに及ばない。それではイタリア人がどのように文化を浸透させて、文明を作って行ったかという歴史にのめり込んだ。
サラリーマンのサラリーはラテン語でsale(塩)から来るという。また、コンクリートは鉄筋ではないので、そこまでの強度はなかったという。明治時代にアムステルダムの駅から着想を経て東京駅を作った辰野金吾は、コンクリートがドロドロしていて固まらないので、赤い煉瓦を積んで美観と強度を両立させたという。東京駅のガード下にはアーチ状の赤煉瓦の橋が神田から新橋まで続いていて、その中には倉庫や飲食店がある。飲食店の天井はドーム状になっているところかが見ていて引き込まれる。セゴビアの上水道のように実際に水は通っていないものの、構造は共通している。現代ではコンクリートには適度な配合で鉄筋が入っているので、スケルトンにしても存在感が違う。ローマ時代では火山灰を混ぜて強度を確保していたという。それでもコンクリート自体は砂からガラスを作るのと原理的には似ているところもあり、それ単体では強度としなやかさを両立することが難しい。そもそも何かを作ることは素材と素材を組み合わせて、用途を作ることにある。元々はマルク・アントワーヌ・ロージェの始原の小屋に原点があるとも思われる。
絵本で、三匹の子豚がある。一人目は藁の家、二人目は木の家を拵えるが狼に吹き飛ばされてしまう。そして三人目が石組みの家を作ってついにはビクともしなかったという。建築の試行錯誤を象徴的に表しているけれど、材質よりその仕組みによって、強度が変わるとしたら、例外もありうるかもしれない。また、どれだけ荘厳な建物を作ってもそれをずっと所有することは難しく、用途も時と場合によって活用方法が変わって来る。建物とそこに住んでいる人が何か新しさと懐かしさが調和できるようなものを想像していると、おもむろにメモ帳に何か描こうとしていた。

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