ことばと気づきの狭間で

化粧品の宣伝では、語彙より、直感的にかわいいという方が流行るという。でも人気が欲しいというのは裏を返せば、もともと人気がないことを暗示している。ギャンブルの世界では、言葉より癖や隙から人の本性がわかるという、逆にいえば本性さえ、手強い相手によって作られてしまう。僕などは、その時たまたま正しさや強さで優位に立ったとしても、より強いものや、より権威があるものが現れてキリがないので、論理立てて考えざるを得なかった。
言葉は無力かもしれない。何かをなぞるように述べることさえ、いやらしさを伴ってしまうこともある。セクハラを書くときも、それを受けた側とそれを与えた側を入れ替えて書くこともありうる。もともと書くことが全面に出ることはないけれど、ちょっとした言葉のアヤだったり、ほのめかしがあるとどうしても戸惑ってしまう。目に見えるものより、当事者にとっては目に見えなくても約束を守っている、または手間を厭わないというところが安心につながることもある。
ジャンケンでグー・チョキ・パーのどれかを出すタイミングをパターンにする課題では、話しかけなくてもすれ違うことで位置関係を変化させるということで迷ったことがあった。そうなると話しかける前からその間や印象によって、ある程度それから交わされる話の内容もある程度決まっているのかもしれない。それでも、話では結果が見えていても、またその内容がすぐには理解されなくても、根気よく伝えていくもののように思われる。今あるブランドも元はそういったところに起源をもっているものもある。現在では、空気を読むことと相手の裏を描くことが、実質的には知恵を試せるタイミングということにはなる。

長いマニュアルがあるものは、実際に手にとって見たり、できることを試行錯誤している方が身につくというものもある。そういったものでも経験は無駄が無くてとても効率的だけれど、その無駄のなさを当てつけるようにすると、少し重くなってくる。誰でも相手より優位に立って安心したいということがある。はじめはひそかにものを書いていたかったけれど、メールの文面や、文章をなぞらえて見せたりと、照れ隠しながらも誰でも書くことに飢えているように見えた。しかしながら、他人の事情を垣間見ると、ある種そこに踏み込んではならないような泥沼のようなものを感じた。人は相談には乗れても、愚痴を聞き続けることはできないという。僕自身そのほとんどは相手に相談できるほどまとまっていないこともある。とりあえず話を切り出そうとして、うまくいかなそうだったらおずおずと引っ込めるということもある。権威や慣習的なルールを盾にして、自らが傷つかないようにすることもままある。
なるようにしかならない。最近では、相手を放っておくことにどこか疑いを持っている。肩の荷がおりると、とても自由に感じる。誰かに見張られている感じがなくなるとそれだけでホッとする。SNSも少し距離を置こうと思う、実際に会って話せば打ち解けられるのに、Facebookを通じてになるとどこか陰口のように聞こえてしまう。それでもSNSが悪いわけでもない。権威がある人によるとSNSは圧力をかけるのに適した情報の仕組みを持っているという。僕らができることはそれを受け流して、お互いが共存できるくらいまで締め付けを和らげることくらいだ。それでも、声の大きい人のアカウントに影響されることもある。そこでは個人のプライバシーが有力者の人気とりのためのだしにされないかと不安になる。お互いに優しくすることと、馴れ合うことは異なる。その中でも何かの仕組みの存在に気が付いて、それをいじるとう行為に、力を誇示するヒントがあったとすれば、皮肉めいている。
人と人とが支え合う一方で、どこかで競い合ったり、また見ているものがそれぞれ違ったりする。そういった謎を含んでいるけれど、その仕組みを整えることで何かを静かに変えようと試みる。少し触るだけです。ということが普段なら気にならないのに、相手のことを確かめるという意味合いでそうなったとすると、実はとても気を使うことになる。空気を読むということは便利なシステムだけれど、実はかなりカロリーを消費するようなメンタルの使い方を要求されるのかもしれない。そういった中で、次の世代にはどのようなサークルがあるだろうか。脈々と苦あれば楽ありという文脈の中で、相談になり損ねた願いがある。その気持ちを汲み取るとしたら、手の内を明かさないということから自身が解放される必要があると思う。なるべくは快活に課題に取り組みたいものの、それだけでなくすぐには伝わらなくてもいずれ、その存在が大事に思えるということもあるかもしれない。しかしながら、家族にそう言われたとして実際に実家に赴くとなかなか流れるように、会話ができないことにやきもきすることもいまだにある。期待や無理をしすぎないで、できることを見つけていきたい。

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