クランクとハンディラジオの繋がり

クランクハンドルを回して2日目、初めはスマートフォンでabematvをストリーミング放送して、ギアを回すだけの作業に抑揚を付けようと思ったが、スマートフォンに充電する分を賄いながら、蓄電池に溜めていると漕ぐたびに足りなくなるという自転車操業になりそうだった。それが悪いわけではないが、いっそ消費電力の低いラジオであれば、BGMにもなりその日何があったかなどの時事が分かるアンテナにもなりそうだ。実際防災用の手回しラジオなどもあり、前例もある。

そうして家電量販店に行くと、ふとラジオを録音できれば情報を溜めておけると思い立つ、高価ではあるものの思い切って予約録音できるハンディラジカセを買った。学生の頃は深夜ラジオを開始時間まで起きて、ラジカセの録音スイッチを押して目を半分開けながら眠るという習慣があったが、もしタイマーがあれば、自分が見つけられないようなニュースや音楽を見つけられるかもしれない。ただラジオを聴くだけなら、鉱石ラジオや様々なキットも出ており、候補は複数ある。家からはスカイツリーの電波塔があり、AM放送でも向きを変えれば、聞こえ方はよくなる。とはいえパソコンや冷却用のファンからは電磁波が出ているのか、AMの入り方に雑音が入る。もしベランダの外で予約録音できれば音はクリアになるかもしれない。そこでハンディラジオに十分な乾電池の容量と、雨露を防げる透明なカバーがあれば、太陽電池の隣にラジオを置いて定期的に録音して、SDカードでパソコンに音声データだけを送り保存するという使い方をして見たくなった。

テレビは最近付けていない、産経新聞の広告にワンセグチューナー付きの小型テレビが先行販売されており、何でもかんでも見たいわけではなかったが、ミニファミコンやカーナビなどの画面でもHDMIケーブルを接続するものシンプルな構成になっており、モバイルバッテリーからでもテレビやラジオが聴けるのは今までにありそうでなかった。

手回しクランクに戻ると、ソーラーチャージコントローラーは蓄電池の過充電を避けて、12v前後の電気を徐々に貯める。今までデジタル表示のバッテリー残量を気にしていたが、よくよく見ると、電圧とバッテリー残量はだいたい比例している。蓄電池に一定の電圧と電流を定期的に送り続ければ電圧が11vから12vに上がり、放電量も安定する。なかなかクランクを回し続けてもパーセントが上がらず、10分くらい続けてもまたもとの値に戻ってしまうと徒労感を覚えるが、バッテリーは電圧が徐々に上がり、時間を置いてメーターを見ると容量が少しずつ増えている。クランクを回している充電中の間は電圧が高めで、残量もやや多めに見えている。回すのをやめると揺り戻しが来る。

高校の時にも、ハンディラジオを持っていた。録音機能はないけれど、FMではイヤホンのワイヤーがアンテナの代わりになる点や、電池で充電するのは共通していた。そこから図書館の自習室でラジオを聴いていたのがぼんやりと記憶に残っている。そこからクランクを回している自分に通じるところがあったのだろうか、テレビやパソコンのような映像を伴うものから想像に任せて、どこのファンクラブにも入らずに、気ままに聞いてみる。ハンディラジオをウォークマンがわりに歩いていると3時間くらいで単四の充電池の電圧が下がって帰り道でバッテリー切れになってしまった。どうにも蓄電池も単四の充電池も電圧が一定以上に高いと安定して出力されるという仕組みは変わっていないようだ。電極と電解質があって、そこに電気が溜まる仕組みは変わらない。単四電池は、充電池では電圧が1.2vで、使い捨てのモデルでは1.5vのために、ハンディラジオの持続時間もやや目減りしてしまう。それでも電池の抜け殻が溜まるよりは、何度も再利用できる充電池のほうで実用的に使えたらと思って工夫を考える。電池にmicro usbケーブルが付いていて充電しながら使えたり、または、ネットショップで容量が多く、使い捨て電池に近い持続時間が持てるタイプを比べてみたりと、ただハンディラジオを聴くだけなのに最新の可能性をそこに付け加える余地ができたことは意外だった。または、google homeやamazon echoのようなスマートスピーカーとまではいかないが、イヤホンプラグからスピーカーにつなげればイヤホンで耳が塞がらず、手も自由になるし、AM放送のアンテナの向きを変えやすくなる。

ソーラーチャージコントローラーはドイツのPhocos製のタイプがあるが、Phocos製では手回しクランクにつなげた感触と、充電を示すランプが馴染んでいる。しかしながら端子をつなぐ金具とネジが外れやすいのが難点だった。そこで金網をネイルのように加工してネジとつけるとしっかりと固定された、とはいえ金網をハサミで切るのは困難で、軟らかい鉛で代用することにした。鉛をペンチで加工しているとまるで昭和時代のベーゴマを鍛えているように馴染んで、カプラー端子の向きも揃っているように見えた。指で鉛は向きを変えて、接続もしっかりしている。それがクランクの負荷をやや滑らかにしているように実感した。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です