パスタとおにぎり

コンビニエンスストアのおにぎりは、歩きながら食事ができるので、散歩で小腹が減った時に重宝していた。また、パスタや蕎麦、うどんなどの麺類は野菜炒めのようになっており自炊する手間が省ける。そばやうどんでも僕が家で作るよりは茹で加減も均一で、品質は一定しているけれど、それだけに毎日のメニューが固定されがちになる。スーパーマーケットでディチェコのデュラムセモリナ小麦のパスタをアルデンテで茹でたとしても、そこに添えるソースは、自炊でもレトルトでも必ずミートソースとニンニクとトマトピューレがセットになっているので、印象はあまり変わらない。しかしながら和風の材料でパスタを調理すると、焼きうどんのほうが、しょうゆに合ってなじみがある。

NHKのあさイチですいすいパスタという、パスタを水で戻して生パスタのようにするという生活の知恵があった。またリゾッタータという、パスタは寸胴鍋に水をたくさん入れて、そのなかで泳がせるようにして茹でて、塩を3g入れるという従来の手法とは異なり、フライパンに油をひいて水を入れずに麺だけを入れて、少しずつ水を足していくという方法で、水が足りなくなると、焦げないようにフライパンをチェックする必要があるにしても、少しずつパスタが食べられる硬さまで水でふやける様子は、育成シュミレーションにも似ている。そのようにして、うどんやそばの乾麺がスーパーやコンビニで揃うけれども、パスタの調理法がいろいろと工夫されるのは、ありあわせの具材の調理法が柔軟になったことがあげられる。

パスタでは、意外に印象があったのあ紅鮭と柴漬けの和風パスタだった。紅鮭の塩辛さがあまり気にならず、柴漬けの酸っぱさと妙に会っていた。たとえば納豆などはそれがご飯とあったとしても、納豆だけでも食べたいけれど、柴漬けはあまりそれ単体では食べたいと思わない、紅鮭は鮭の赤身を塩漬けにして保存したもので、田舎のちゃぶ台にありそうな一品で、単体では塩辛く、これもカレーライスや天ぷらのように喜んで食べたいと思えなかった。まるで食べることがノルマのようなそんな一癖もあるものだった。力士の琴欧州がご飯は味が無いので、具材の入ったパンを食べたくなった。といっていたが、正直お腹が空いていれば僕個人でもそう思わなくなかった。疲れているとミネラル分を塩分や油分などで補給する必要が科学的にはある。なかなか精進料理のように霞だけを食べているわけにいかないのか実情だけれどなかなかアイデアが浮かばない。

もし自炊するとしたら、なにか単品でなく、二つのものを組み合わせて味を出してみたいと思った。例えば鰤と大根のように、鰤のコクを大根が補い、大根の淡泊さを鰤が補うというような、とはいえ、鰤も大根も刺身でそれぞれたべても鮮度が良ければ美味しいので、あまり工夫の甲斐が無さそうだ。

スーパーマーケットには漬物コーナーには柴漬けが、鮮魚コーナーには鮭の切り身が売っていた。紅鮭は鮭でも塩で保存させたもので、塩加減によって甘塩から中辛、梅干しのようにアクセントで使う、辛口がある。冷蔵庫が無かった自体にも魚を塩漬けにして、保存するための塩だとしても、さりとて塩加減が強いと保存が利いても、癖があり、塩が少ないと保存期間が短くなる。しかしながら近代では塩漬けでも冷蔵庫に保管されるので、冷蔵庫を蔵として考えて、そのなかの食材を自分で食べて消化する必要がある。そういったときには塩味がひかえめであったほうがコレステロール値は抑えられる。塩梅という言葉には、バランスだけでない寛容さがある。紅鮭は柴漬けの酸味が合わさって、塩気がないパスタの味を補っている。

うどんやそうめんには、腰を出すために塩を練りこんでいる。単体でたべると喉腰が良くて美味しい、ご飯よりも食べやすく、味にも外れがないので、子供の頃は給食でご飯でなく麺類が出ると、それだけ残さずに食べることを考えずに済むので負担が軽くなった。パスタに塩を入れなくても、お粥のようにならずに食べられることが明らかになると、ミートソースやケチャップも旨みはあって美味しそうだけれど、普段のメニューであり合わせの食材と合わせてそこにしかないアイデアを形にすることにも可能性はある。

大学のときに生協でアルバイトしていて、鮮魚コーナーの片づけや、ジャガイモの袋詰めなどに勤しんでいた。町を散策していてもレストランより、お惣菜コーナーで必要な分だけ一人で気を遣わずに食事を済ませることがしばしばあった。お惣菜をもって、ダイエーの広場のフードコートで食事をしていると、そのときの特産品の催しで、料理人の道場六三郎が、炊き出しのデモンストレーションをしていた。そのときは唖然としていたが、普段のご飯に何かを足すと、料亭の味のようになるという。それが何かは分からないが、普段の家庭で団らんのもとになるようなエッセンスだったようにも感じられた。

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