食事のバランス

僕は別にグルメでないけれど、野菜とパンと肉のバランスは取りたい、もし献立を考えるとすると、栄養価を考えるより彩を考える。ビビンパや冷やし中華のように陰陽五行説によって自然の風景が感じられるものが癒される。特に不足しているのは植物の緑で、畑では褐色が多く、都市ではグレーが多い、そういった中で褐色やグレーと対比する緑や黄色は新鮮な印象を与える。芥川龍之介の蜜柑という小説にも似ている。都市部の意外な点では鉄道の戸袋付近の狛犬という席が落ち着くのか、また電車のアナウンスや、急な揺れなどがあり、どうしても視点が戸袋とドア付近に集中する。これは郊外のドア開閉が手動になっていたり、シートが左右隣り合わせのボックスシートでは見慣れない光景だった。

どんなものが食べやすいか分からないが、サンドイッチにレタスを挟んだ三角のパッケージと四角い野菜ジュースが、片手で歩きながら食べられることと、キャラクターのシルエットを引き立てるので、野菜サンドと野菜ジュースは、どこのコンビニエンスストアでも手に入るけれど、それが生活感を持ち寄っているようにも見えた。

マクドナルドのハンバーガーにサラダを付けるとバランスが良くなるが、サラダを開けにくので、キャベツが挟まってボリュームがあってリーズナブルなメニューとなるとビックマックだった。これは漫画の宇宙兄弟にもそのハンバーガーのシルエットがUFOに見えたなど、だれでも食べそうだけれど、普遍的なものとして描かれることがある。

自炊でパスタや焼きそばを作ると、比較的野菜は入れやすいが、食べ味に肉が無いとどこか物足りなくなる。肉は保存が利かず、野菜だけで食べ応えがあればそれに越したことはないけれど、中華料理のようにいろいろなものをバランスよく摂取することで、考え方が身に付くということがある。それがストイックで正しかったとしても、どうしても偏りがちになる。パスタや素麺は麺類としては保存が利き、また茹でると出来立てのような一皿になる。ディチェコの麺もレトルトのミートソース以外のメニューを考えることに時間がかかった。肉と野菜のバランスが取れれば、洋風にも和風にもアレンジするアイデアが浮かぶ、そのきっかけになるのは、サンドイッチの具材の色合いや質感にもあるのかもしれない。

君の名はというアニメにもでてきた、高山らーめんは、最近のつけ麺や、豚骨ラーメンに比べると腰はなく、素麺でもうどんでもなく、比較的あっさり系のスープにも多少油が浮いており、どこにでもありそうな普通のラーメンではあるけれど、なぜか癖になる存在感がある。かつてクラスで

肥満だった同級生に、合宿の時にその体がジャンクフードでできているかと聞いてみると、かなり強く否定していた。また食べ物も僕らが見ているときは、むしろあまり食べなそうに見えた。空腹は最大の調味料という哲学的な考えもあるけれど、かならずしもそれが正しいとは限らない。また、医学的には食べても食べなくても排泄はする。腸の掃除をする意図もあり、通常時と変わらない便がでる。文学的には、食べ物でないものや手あかのついたものたとえとしてそのように呼んで忌避して、価値のないものを力関係で値踏みするときに使われることがある。新宿ではアルバイトが、原宿ではアパレルなどの、郊外にはなかったサービスの形態がある。それが悪いとは言わないが、個人的な感触では家族のような味方がいない状況では住み込みや残業などの無理はたとえそれが得意だったとしても、作業のようにパターンを定義できていても長期戦では補給を計画的に取る必要がある。それが意外に高学歴やクリエイティブ畑に属する人にはその視点が妙にふわふわした、理想化したなにかになっていることがしばしばある。

去年は夏には日照時間が比較的長かったが、秋から今年にかけては、統計的にはそこまで干ばつがあるわけではないが、晴れるようで晴れない、じめじめした天気が続く、梅雨もながく夏は温度があまり上がらないけれど湿度はたかいという煮え切らない状態がつづく、そういったときに心身のバランスをとるためには、日光浴が必要だったり、LEDの灯りを増やしたりと、明るさを意識的に作っていく必要がある。このあたりは色彩では緑をなるべく多く採るようにする。やがて取るだけでは飽き足らず、自分で育て、その土壌にも関心が湧くようになる。アニメではゼリーが水の透明感を持っているので、それをもとに質感を再構成する。浮世絵のような輪郭がハッキリしたもの、黒沢映画のように童心を彷彿とさせる情熱なども実績としては有名だけれど、アニメの目の大きさや肌の白さはちょっと現実離れしているところもあるが、てるてる坊主にある顔文字のへのへのもへじをもじって、ののワという記号でも面差しは具体化されている。物事を擬人化して、または人の表情を豊かに見せるためのバランスは見ていて奥深いものがある。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です