自然発生した似顔絵

ここに3つの似顔絵がある。どれもアニメ調だけれど、twitterやfacebookで自分なりに分け隔てなく素顔のキャラクターを見つけてみようと思って、ついダウンロードしてしまった。ひとつはアニメの絵をSAIという描画ツールでなぞったもので、これは原作が鮮やかに歌ったり踊ったりしているのを見て、ついつい見ている人もその面影を書きたくなった、その欲求に答えたのが漫画家も使っているというお絵かきソフトだったと予想される。ペンタブレットを通じて、パソコンに鉛筆の線を描くことができる。また色は単色でまるで版画の多色刷りのようだった。色と鉛筆の線を合わせても、どこか奥行きがなく、らしくならないけれど、絵を描きたくなるようなそんな気持ちが湧いてくる。書いた人もそれが専門というわけではなさそうだった、しかしながら、同じ絵やモチーフを美しいと思う心は共通したものがあると思った。崩壊学園は、中国語がまた分からないところもあり、イラストがコミュニケーションの代わりになっていた。日本ではそこまで中二病というようなファンタジーが仮説でも立てにくくなっている。しかしながら世知辛い現実をうんぬんしても仕方がない。自然発生した蓬莱寺 九霄のシルエットは何を見つめるのだろう。

次に、これは2年前のことだったが、ゲーム制作会社のfacebookを眺めていた時に、ヒロインの特長をラフスケッチにしてデフォルメしていた。鉛筆の線で無造作に作ったようでありながらも、体格が整っており、髪の毛の色はピンクのポニーテールだというけれど、色は塗っていなかった。しかしながら、アニメ調のシルエットから雰囲気が伝わってくる。また線はフリーハンドのようでまっすぐではなかったが、白いスクリーンが背景にあったので、手書きのイラストを画用紙に貼るだけでも画面が成り立つような気がした。要するに可愛らしさが表現されていたのだと思う。また原作の閃きの軌跡というRPGをプレイしたことは無かったけれど、闊達な女の子のキャラクターという様子が感じられる。また、そこまで二次元のキャラクターに興味は無かった、商業誌に出ているイラストはパソコンの黎明期には鉛筆で書いた線画をスキャナーで白黒に写真として読み取って、その上に写真加工ソフトで色を塗っていくという方式もあった。しかしながら、昨今ではまるでイラストレーターのパスのような均一な線でイラストが仕上げられる。紙媒体からパソコンで絵を描く技術が普及していた。それは中国でも同じで、艦隊これくしょんという旧日本軍の擬装のようなバックパックを背負った様式が、アズールレーンとして同じ駆逐艦やポケット戦艦をモチーフにした擬装でも、書き方によっては違った側面を持つことが分かる。それにしても誰に教わったのでも仕向けられたのでもなく、様式美が紡がれていく、その形には表情があり、仕草がある。これはいったい何なのだろう。

もうひとつ目は、FateGrandOrder(FGO)という月姫という同人作品を元に派生作品が作られた、原作は商業誌のように端正とはかぎらなかったが、バージョンアップを重ねるごとにそれをやたらに丁寧に仕上げようとするムーブメントが起こる。FGOは神話上の英霊をトランプやマジックザギャザリングや遊戯王のようなトレーディングカードを組み合わせでゲームを進めていく、先週には大規模なメンテナンスがあったようで、スマートフォンのゲームがやりたくてもできなかったために、なぜかユーザーがtwitterに猫の写真をアップロードしていた。もともとアニメーションというよりは、キャラクターが持っている特長が猫に似ているからなのか、あるいは2ちゃんねるという匿名掲示板では、見知らぬ人が打ち解けるためのシンボルとして猫のアスキーアートが良く使われていたのかその起源は定かではない。また、中国でも猫がニャーとなくという日本語の歌が、中国語のテキストでコミュニケーションが行われているサロンのBGMとして使われることがある。

アストルフォというキャラクターが、フリーハンドで書かれていた。よく見ると手書きのために線はまっすぐではなかったが、色と形が似ているためか雰囲気があった。ジョットの円という中世イタリアのフレスコ画の装飾は、円柱とドームが組み合わさった聖堂のなかで、突き詰めるとコンパスのように手首が動かせるかどうかということに集約されるというが、アニメーションにはそれとは異なったアプローチでまるでディープラーニングのような見方もあるようだ。そもそも人の顔はアニメーションのように女性的でも、目が大きく円らなわけでもないのに、なぜ架空のキャラクターに仮託する必要があるのかという疑問もある。美少女の絵はご褒美という、女性を目的にするようなものには賛同しかねる。同じように男性のキャラクターでも可能かもしれないが、刀剣乱舞やテニスの王子様など美形の男性をモチーフにした作品は、僕はそこまで造詣が深くない。逆に女性が主人公ならそういうパターンもありかもしれない。

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